中国人観光客向けに韓国は期間限定のビザ免除政策を導入し、観光産業の復活を狙っています。特に外国人専用カジノ業界にとって大きな追い風となり、リゾート・免税店・ホテルなど幅広い分野で恩恵が期待されています。
ビザ免除の概要と狙い
韓国文化体育観光部は2025年9月29日から2026年6月30日までの間、中国人観光客のグループの韓国入国にビザを免除する方針を発表しました。3人以上の団体旅行者であれば最長15日間滞在が可能です。背景には新型コロナ後の観光需要回復があり、10月の中国「ゴールデンウィーク」旅行需要を追い風に、カジノを含む観光業の本格的な再生を目指しています。
観光回復を後押しする中国人需要
韓国観光公社によると、2025年前半に中国からの観光客は254万人に達し、すでにパンデミック前の約9割を回復しています。今回のビザ免除措置は、さらなる入国者数増加につながると見られ、特に中国の大型連休シーズンに合わせて急増が予想されています。
外国人専用カジノの恩恵
韓国にある17のカジノのうち16施設は外国人専用であり、中国人客は長年にわたり主要顧客層を占めています。
・済州島の「ドリームタワー」は宿泊客の約70%が外国人で、そのうち8割が中国人。ゴールデンウィークに合わせ、宿泊割引や飲食特典を提供中。
・「済州神話ワールド」では2025年いっぱい、中国人ツアー客にテーマパーク無料入場を実施。
・仁川の「インスパイア・エンターテインメント・リゾート」はWeChatミニプログラムを導入し、中国人向けの予約・決済・イベント参加を容易に。
・「セブンラック」を運営するグランドコリアレジャーは20周年キャンペーンと連動した観光プロモーションを展開。
免税店・小売業界の対応
ロッテ・新羅・新世界など大手免税店は、中国人向けブランドを強化し、RMB30~40(約4.2~5.6ドル)のデジタル決済割引を提供。団体観光客が免税売上の大部分を占めるため、今回の施策は小売回復にも直結すると期待されています。
旅行会社とホテルの動き
中国の旅行会社は「ビザ免除第一陣ツアー」を販売開始。韓服体験や江原道観光など文化体験を盛り込んだプランが人気を集めています。ホテルはグループ料金やモバイル決済特典を拡充し、航空会社もソウルと済州を組み合わせた団体旅行を強化しています。
国際イベントに向けた観光戦略
今回の施策は2025年10月に慶州で開催されるAPEC首脳会議を前に、韓国が国際観光に積極的であることを示す意味もあります。一方で、中国人観光客の消費傾向は「爆買い」から文化・ライフスタイル体験にシフトしており、高騰するホテル料金など課題も残されています。それでも、観光・カジノ・小売・航空といった幅広い分野で景気押し上げ効果が見込まれています。
まとめ
中国人観光客を中心とした韓国のビザ免除政策は、観光需要を呼び込み、外国人専用カジノにとっては収益回復の大きな追い風になります。免税店やホテル、航空業界を巻き込んだ包括的な観光復活戦略であり、今後の消費動向を的確にとらえることが成功の鍵となるでしょう。


